≪1≫

けどやっぱどう考えても、最初はオレ別に悪くないよな。 あれから時間はずいぶん経ったけど、何度思い返してみても、オレは同じ結論に至るのだった。時期は六月、任務のため訪れていた里外れの田舎町。当時依頼主である町から仰せつかっ…

≪2≫

「……ってことがあったんだけど」覚えてる? と問われ、唖然とした。乳白色の電灯の下、そっと傾げられた金髪は、昔よりほんの少し短い。背景にあるのは話の中にあった薄暗い民宿の掠れた襖ではなく、もう完全に見慣れたものになった自…

≪3≫

やはりすっかりまわってしまったのだろう。元の姿に戻っても、サスケのほてりは一向に引かないようだった。そのままソファでぐったりしてしまった彼に、寝室から毛布を一枚取ってくる。熱いのだからこのまま冷ました方がいいのだろうかと…